今回はGitLab Wikiを紹介します。
背景
GitLab WIkiはGItLab Projectで利用できるWikiページを提供する機能です。GitLab WikiはMarkdown / AsciiDoc / Rdoc / Orgをサポートしているほか、Wikiのページはサイドバーに表示され、サイドバーは利用者がカスタマイズ可能です。またGitLab WikiはGitLab Webページ上で編集できるほか、Gitを使ってローカルから編集もできます。
GitLabドキュメントでは、Wikiを使うケースとして ドキュメントをリポジトリに置きたくないがProjectに置きたい場合
を挙げています。具体的なケースとしては、以下のようなものがあるかと思います。
README.md
には書ききれない、長文にわたるコンテンツ( Projectの利用方法や設計など) を記載する- 開発中のコードの変更履歴とは分けて管理したドキュメント (運用・開発ルールなど) を記載する
- OSSの場合は、製品の目的や解決する課題などを紹介する。
また、GItLab 16.10で Wiki Template というテンプレート機能が導入されました。これにより、特定のテーマに沿ったWikiページをテンプレートから作成し、一貫したフォーマットでドキュメントを作成することができます。
検証
Wikiページの作成
ここからWikiを簡単に試してみます。GitLabの画面では 計画
からWikiのメニューに移動します。
Wikiのページを初めて作成するときは以下のような画面が表示され、 最初のページを作成
を選択します。
Wikiページの作成画面は以下の通りです。タイトルやフォーマット、内容を入力します。またWikiはGitリポジトリとして扱われるので、コミットメッセージを指定する必要があります。
Home画面を作成すると、以下のように表示されます。新しいページの作成は 新しいページ
を選択します。
ここでは Home 配下に test
というページを追加します。
右側のサイドバーを見ると、 Home/test
という階層構造でページを作成したのを確認できます。
また各ページは、ページの履歴の確認、PDF形式でのエクスポートができます。
ページの履歴
を押すと、以下のように履歴が表示されます。
古い履歴を選択すれば、その時のページが表示されます。なお見た限りですが、古い履歴の内容をリストアすることはできなさそうでした。
Wiki templateの利用
Wiki templateは、Wikiページの右サイドバーにある テンプレート から操作できます。
新しいテンプレートを New template
から作成します。
テンプレート作成画面は以下の通りです。通常のWikiページを作成するのとほぼ同じ内容です。
ここでは適当に template01
というテンプレートを作成します。
テンプレート作成後にWikiページの作成・編集画面に移動すると、用意したテンプレートを指定することができます。
作成済みのページ上でテンプレートを使って上書きするときは、以下のようにメッセージが表示されます。
その他
GitLab WikiにはGroup WIkiという機能があります。これはGitLab Groupで利用できる機能で、Group内のProjectが作成したWIkiをProjectをまたいで閲覧・エクスポートできるものです。
なおGroup WikiはPremium以上のプランで利用できます。